Cantabileには「音」が入っていない
さて、Cantabileからはどんな音が出せるのでしょうか?実は、Cantabile自体には一切音が入っていません。あらかじめ入ってるのはメトロノーム音くらいです。
一般的なDAWの場合には、選ぶのに迷う位のたくさんの音があらかじめ入っていることが多いようで、すぐに音楽制作に取りかかれますが、Cantabileには何も入っていません。
これは、次のように例えられます。スマホを買ってきて、そのまま使い始める人はいないでしょう。ブラウザなどの基本的なものはあらかじめ入っているかもしれませんが、自分好みのアプリをスマホに入れないと使えません。そして、これらのアプリには、無料のものもあれば、有料のものもあります。これらを取り揃えてやっと自分好みのスマホができあがるというわけです。
Cantabileを使うには、VSTプラグインと呼ばれるものを揃えていく必要があるんですが、これは無料のものも有料のものもあります。これらのVSTプラグインは、たいていは「音」を生成するものです、ピアノ、ストリングス、オルガン、ドラムなどなど。しかし、他の音を受け取ってそれを加工する役割を持つVSTプラグインもあります。リバーブ、イコライザー、ワウワウなどです。例えば、「ピアノ」が生成した音を「リバーブ」に入れれば、リバーブのかかったピアノの音ができるわけです。
既にDAWを使っていて、VSTプラグインが多数あるならば、当然ですが、それをCantabileに流用することもできます。この場合のDAWは、あらかじめアプリがてんこ盛りにインストールされたスマホのようなものですから、そのアプリをそのままCantabileに流用できます。
VSTプラグインとは?
VSTプラグインとは、これまで説明してきたように、音源やエフェクタとして使えるものです。DAWやCantabileをスマホに見立てると、それにインストールするアプリのようなもので、この「アプリ」を入れることによって、様々な音やエフェクトが得られます。
ただ、VST(Virtual Studio Technology)という言葉はWindows文化が強いようで、Macの場合は、AU(Audio Unit)と呼ばれるものが標準のようです。また、Pro Toolsと言われるものはAAX(Avid Audio eXtension)という形式のようです。以下はAIにまとめてもらったものです。
代表的な「DAW」と対応プラグイン(概略)
- Logic Pro(Mac):AU(Apple純正系)
- Pro Tools(Win/Mac):AAX
- Cubase / Nuendo(Win/Mac):VST中心(VST3が主流、VST2はレガシー扱い)
- REAPER / Ableton Live / Studio One など(Win/Mac):基本 VST3(MacではAUも併用できることが多い)
(※細部は各DAWの設定やバージョンで差がある)
代表的な「ライブ用ソフト(ホスト)」と対応プラグイン(概略)
- Cantabile(Windows):VST2 / VST3(ライブ特化)
- MainStage(Mac):AU(Logic系のライブ版)
- Gig Performer(Win/Mac):VST / VST3 +(MacのみAU)
- Camelot Pro(Win/Mac):Windowsは VST/VST3、Macは AU/VST/VST3
ただし、Win/Mac両方で利用できるVSTやAAXとは言っても、バイナリ(プラグイン自体)は異なるものが使われるようです。つまり、Windows用/Mac用が別々になっているものと思われます。この辺は全く経験がないのでわかりません。
こういった他の環境やプラグイン形式は私にはわからないので、これ以降では、 Windows用のVSTプラグインに限定していきます。
ただ、「Windowsで使える形式」「Macで使える形式」が同梱されているものもあれば、「Windowsのみ」「Macのみ」もあるようです。特に有料のものはこの点に十分注意する必要があるでしょう。せっかく購入しても使えないのではたまりません。
サンプラーとは?
この種のVSTプラグインを何と呼べばわからないのですが、とりあえずサンプラーと呼んでおきます。このサンプラーとして代表的なものが、Kontakt(有料)あるいはKontakt Player(無料)ですね。
これは少々変わっていて、DAWやCantabileからは単一のVST(音源プラグイン)に見えます。しかしこのVST自体が単一の音色を固定で鳴らすのではなく、内部に「Kontakt用ライブラリ(音色データ)」を読み込んで、そのライブラリを切り替えることで様々な音を鳴らせる、という仕組みです。
例えば、ある時のWindowsにインストールされているVSTプラグインは以下のようになります。
- Addictiveのピアノ音源(VST)
- IK Multimediaのハモンド音源(VST)
- Kontakt Player(VST)
- Scarbeeエレキピアノ音源(Kontaktライブラリ)
- 無料のギター音源(Kontaktライブラリ)
これをDAWやCantabileから利用する場合、ハモンド音源の場合は直接それを選択すれば良いのですが、エレキピアノ音源の場合はいったんKontakt Playerを選択し、その中でエレキピアノを選択することになります。
※ちなみに、「Kontakt対応」という音源を購入する場合は「Kontakt(有料)」が必要なのか、「Kontakt Player(無料)」でも動作するのか、しっかり確認してください。Kontakt(有料)はそこそこの値段します。
VSTプラグインについて
この記事以降は、Windows用のVSTプラグインに限定していきます。プラグインによっては、Mac用やAAX等も同梱されている場合がありますが、それらは不要です。
ただし、VSTにもVST2とVST3の違い、それぞれ32ビットと64ビットの違いがあります(VST1はもはや使われていないようです)。現代のWindowsパソコンはほぼすべて64ビットですし、最新のCantabileは64ビットのみ対応、そして、VST2/VST3両対応なので、常に64ビットを使うと決めてしまうのが簡単です。
- Windows 10 (Anniversary Update) 以上(32ビット版、64ビット版があるが64を選択)、あるいはWindows11(64ビット版しかない)が必須。
- Cantabile4 Build 4335(2026/3/1時点の最新バージョン)。現時点の最新バージョンは64ビットにしか対応していません。
- VST2, VST3のいずれも64ビットのプラグインを使う。
ただし、jBridgeというソフトを使うと、32ビット(VST2.4までの対応)のプラグインも利用できます。これは後で説明します。特に古い無料VSTプラグインの場合、32ビット版しかない場合もあり、64ビット環境でつかいたい場合には、これが必要になります。
DAWとCantabileを両方使う場合
DAWを使っている場合には、既に多くのVSTを持っており、Cantabileでも使いたいと思うかもしれませんが、何もせずに利用可能です。単純にCantabileに対して「VSTを拾ってくるフォルダ」を指定すれば良いことです。これも後で説明します。





コメント